AG (代替文法) について
AG (Alternative Grammar/代替文法) とは、
- Englishの構造を、単純かつ日本人の感覚に合うように説明した文法
のことです。
(※ このAG (代替文法) に対して、従来の英文法は、 CG (Conventional Grammar/慣習文法) と、呼びます。)
Englishに関しては、日本人の場合、文法でつまずき、苦手意識を持ってしまう人も、結構いると思います。
特に、「be動詞」と「一般動詞」の働きの違い、その使い分けや、日本語との感覚の違いで、頭がこんがらがって嫌気が差してしまうといった人が、意外と多いのではないかと思います。
そこで、そうした人たちのために用意したのが、このAG (代替文法) です。
例えば、先の「be」の話で言えば、copula (繋辞/連辞) として使われた場合に、従来のCG (慣習文法) のように、これを動詞 (V) の一種 (be動詞) と見做すのではなく、「be」は常に「助動詞」類 (au)* と見做し、
- 名詞/形容詞が述語になる場合 (Pn/Pa) と、進行形/受動態では「be」*
- 動詞が述語になる場合 (Pv) は「do」*
- 完了形では「have」*
- その他の助動詞がつく場合は「その助動詞」
が、各々用いられ、
- 疑問文で、主語の前に来る。
- 否定文で、notを後続する。
- 過去時制で、自ら過去形になる。
(※単純文 (非-進/受/完/疑/否) で、動詞が述語の場合除く)
などの役割を担うと説明した方が、単純/簡素/統一的かつ日本語の感覚に近い形で説明できます。
(* 「be」「do」「have」は、一般の助動詞とは性格が異なるので、「補述詞」 とでも表現して区別した方が、分かりやすいかもしれません。これらを「第一助動詞」(PAV)、その他の助動詞を「法助動詞」(MAV) と呼ぶ流派もありますが、正直言葉の響きがあまりパッとしないかなと思います。)
他にも、
- 形容詞に「-ly」という語尾が付いたものは、副詞と見做すのではなく、(日本語の「〜く/〜に」に相当する)「形容詞の動詞修飾形」と見做す
といった説明も、日本人には分かり易いと思います。
このように、「日本人の感覚に合うように、分かり易く加工した文法」が、AG (代替文法) です。
- ◾️その他English文法概要
以下は、AG (代替文法) とは関係無い、その他の一般的なEnglish文法概要のまとめです。
文法的な知識は、対象言語の構造を「大づかみに把握」できる程度で十分であり、それ以上の知識は、言語習得において「役に立たない」どころか、「邪魔」ですらあります。
我々人間の言語使用は、大部分が「習慣的」なものであり、それほど規則的/合理的ではないからです。
そういう訳で、上記したAG (代替文法) を踏まえてもらった上で、Englishの構造を「大づかみに把握」するには、この程度でいいという内容を、以下に簡単にまとめておきたいと思います。
まず、最も基本的な話として、日本語とEnglishの間には、
- 節の語順 (「SOP」と「SPO」)
- 修飾語(節)の位置 (「前置修飾」と「後置修飾」)
といった「語順の違い」があり、その違いを図示すると、下図のようになります。
次に、Englishで中心 (核/根幹) となるのは述部 (P) と、それに前後する主語 (S) や目的語 (O) から成る「SP(O)」部分であり、それに前後する形で、前方には接続詞/疑問詞/副詞などが、後方には前置詞句/不定詞句/関係詞節などが連なる形で、文が形成されていること、
また、目的語 (O) 付近では、いわゆる5文型と表現されるようなvariation (-/C/O/OO/OC+A) があること、
(ちなみに、この5文型と表現されるような、いわゆる基本文型 (basic sentence patterns/BSP) の扱いは、このAG (代替文法) においてはどうなるのか、疑問に思う人もいると思うので、それを図示すると、下図のようになります。
CG (慣習文法) における旧来の第2文型 (SVC) の内、beを用いる (AG (代替文法) で言うところの) 述語名詞/述語形容詞 (Pn/Pa) の文を、「第1文型と第2文型の狭間の特殊な領域」、それをここでは「B文型」と名付けておきますが、そこへと分離/独立させて、割り振ることになります。)
(また、この5文型は、下図のように図示すると、分かり易くなります。
ただし、この5文型だけでは、大雑把過ぎて実用性が無いので、実際には各動詞ごとの具体的用法 (動詞型(vp)) を、個別に見ていく必要がありますし、それに関しては、この「English Verb Wiki」にまとめてあります。)
更に、一般的にEnglishも含む欧州語は、(冠詞や述部 (P) との関係性もあり) 「名詞 (特に主語 (S)) の人称と単複」に非常に敏感な訳ですが、Englishの場合は、その「主語名詞 (S) の人称/単複」と、上記したAGの項目でも述べたような (疑問/否定/過去時制も含め、述部 (P) の性格を決定付ける) 「助動詞」類 (au)、すなわち、
- 「be」
- → 名詞/形容詞 (Pn/Pa)
- → 進行形 (Progressive)
- → 受動態 (Passive)
- 「(do)」 → 動詞 (Pv)
- 「have」 → 完了形 (Perfect)
- その他 (「will-would/can-could/may-might/shall-should/must」)
との組み合わせ (に対する敏感さ) が、重要になること、
すなわち、「主語 (S) と助動詞類 (au)/述部 (P) の対応関係」や、それらの「平叙文 (肯定/否定) や疑問文 (肯定/否定) における位置関係」などに対する敏感さが、Englishにおいては、最も重要だということ、
他には、述部 (P) 関連で言うと、三単現s、進行形、完了形 (完了/継続/経験) 等はもちろんのこと、
- 丁寧や仮定は、時制をズラして表現 (現在→過去、過去→過去完了)。
- 未来時制は、基本willやbe going to (gonna) で表現するが、決まった予定は現在進行形be -ingで表現することもある。
など、それ以外では、
- 「There/Here〜.」や「It is〜 that〜.」といった特殊構文や倒置表現。
- 不定冠詞a/an、定冠詞theは、それぞれone、this/thatの短縮形。
- 後置修飾 (前置詞/不定詞(分詞)/関係詞) 関連。
- 前置詞の基本的な種類とimage/nuance。
- 名詞修飾 (形容詞的)、節修飾 (副詞的)、そして被修飾名詞省略 (名詞的/不定詞(分詞)-関係詞whatなど) の差異。
- 主格関係代名詞は「〇〇 P 〜.」、目的格関係代名詞や関係副詞は「〇〇 SP 〜.」、前置詞目的格関係代名詞は「pp 〇〇 SP 〜.」、所有格関係代名詞whose/関係形容詞は「〇〇 n P/SP 〜.」。
といった辺りを、(input/output時の理解/構築に役立つ程度に) 大づかみに押さえておいてもらえば十分です。
そして、以上を踏まえてもらった上で、最終的にどの辺りに意識を置くようにすれば良いかというと、
- 1. 名詞 (n) の人称/単複
- → 「冠詞」と「三単現s」
- 2. 述部 (P) の助動詞類 (au)/動詞型 (vp)
- → 「疑問/否定/進行/完了/受動」と「C/O/A」
の2箇所であると、言えるでしょう。
そうすれば、Englishの文法/統語関連では、問題無い水準の能力を獲得できるようになるでしょうし、そこでつまづいたり、大きなヘマや的外れをすることは無いでしょう。
- ◾️おまけ
- ●名詞/Noun
Points : 1️⃣ 冠詞、2️⃣ 複数形、3️⃣ be/動詞の扱い
可算名詞 (Countable) |
普通名詞 (Common) |
単数 | 複数 | |
---|---|---|---|---|
集合名詞 (Collective) |
family系 | 単数 (単/複扱い) | 複数 (複数扱い) | |
police系 | 単数 (複数扱い) | |||
不可算名詞 (Uncountable) |
furniture系 | 単数 (単数扱い) | ||
物質名詞 (Material) |
単数 | |||
抽象名詞 (Abstract) |
単数 | |||
固有名詞 (Proper) |
単数 |
- (例)
- 集合名詞 (Collective)
- ① family系 [集団系] --- family, team, club, class, company, committee, staff, crew
- ② police系 [総称系] --- police, people*, cattle, poultry
- ③ furniture系 [事物系] --- furniture, clothing, baggage, luggage, machinery, pottery, poetry, mail
- (※注意 --- fish, fruit, food, hair)
- 物質名詞 (Material) --- water, coffee, wine, steel
- 抽象名詞 (Abstract) --- love, information, music
- (前方付属)
- 限定詞 (Determiner)
- 不定冠詞 (Indefinite)/定冠詞 (Definite)
- 数量詞 (Quantifier)
- 人称代名詞 所有格 (Possessive)/指示代名詞 (Demonstrative)
- 形容詞 (Adjective)
- 限定用法 (Attributive use) (←→ 叙述用法 (Predicative use))
- ⚫︎be/do/have
- be (n/a) 【述語 名詞/形容詞】
- do (v) 【述語 動詞】
- be -ing 【進行形】
- be -ed 【受動態】
- have -ed 【完了形】
- have been -ing 【完了進行形 (継続)】
- (have been -ed 【完了形 受動態】)
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- might - may
- could - can
- would - will
- should - shall
- ●述部/Predicative --- 時制/Tense, 完了/Perfect, 進行/Progressive, 受動/Passive
過去 (Past) |
現在 (Present) |
未来 (Future) | |
---|---|---|---|
単純 (Simple) |
-ed | - | will - be going to (gonna) - be -ing |
進行 (Progressive/ Continuous) 【→ (be -ing)】 |
was/were -ing | be -ing | will be -ing |
受動 (Passive) 【← (be -ed)】 |
was/were -ed | be -ed | will be -ed |
完了 (Perfect) 【 // (have -ed)】 |
過去完了 (Past Perfect) |
現在完了 (Present Perfect) |
未来完了 (Future Perfect) |
単純 (Simple) |
had -ed | have -ed | will have -ed |
進行 (Progressive/ Continuous) 【→ (be -ing)】 |
had been -ing | have been -ing | will have been -ing |
受動 (Passive) 【← (be -ed)】 |
had been -ed | have been -ed | will have been -ed |
- ●副詞句/従属節の種類
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- ▪️ 副詞的接続詞
- if, because, however/whatever
- ▪️ 接続詞
- and, but, or, so, then, thus
- ●あいづち/Response
- (感謝への返答/Response to Thanks)
- No problem.
- Thank you.
- My pleasure.
- Anytime.
- ●言語ごとの大まかな性格分け
한국어 日本語 |
Persian Urdu Hindi Bengali |
中国語 | English German |
Romance Vietnamese Malay | |
---|---|---|---|---|---|
文要素順 | SOV (SOP) |
SOV (SOP) |
SVO (SPO) |
SVO (SPO) |
SVO (SPO) |
語-修飾 | 前置 | 前置 | 前置 | 前置/後置 | 後置 |
節-修飾 | 前置 | 前置/後置 | 前置 | 後置 | 後置 |